「第29回・世界自然遺産」登録記念DVD
大自然と生命、永遠のアルバム―。
4つの名曲とともに、北海道・知床への旅路。
「シリエトク(最果ての地)」。かつて、アイヌの人々はこの地をそう呼んだ。
これは、世界に誇る壮大なサンクチュアリの美しくも貴重な記録である。
1. 知床旅情 作曲:森繁久彌|演奏:チープ広石 |
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1960年公開の映画『地の涯に生きるもの』の撮影で当地を訪れていた名優・森重久彌が、知床の想い出と情景をつづった名曲。その後、加藤登紀子にカバーされて全国的なヒットとなりました。本作品は1980年代に「シャイニン・オン〜君が哀しい」の大ヒットで一世を風靡した4人組のロックバンド・LOOKの元メンバー、チープ広石が参加、哀歓の旋律を流麗なソプラノサックスで表現します。
2. 幾千年からの軌跡 作曲・演奏:関島雅樹 |
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坂本龍一との共演や国内興行収入のトップに輝く映画『千と千尋の神隠し』にもスタッフとして名を連ねる音楽家:関島雅樹が作曲・演奏を担当した作品。はるか昔のアイヌ民族がすでに知っていた知床の幻想的な側面を、普遍的な世界観をもった環境音楽でお楽しみいただけます。
3. 古の息吹 作曲:ティーイベ|唄:安東ウメ子|チェロ演奏:土田英順 |
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アイヌの人々は自然界や生き物のなかに「カムイ=神」を見出し、信仰の対象としてきました。2004年に他界した安東ウメ子さんは、それらアイヌ文化の伝承者。そして今、生前に彼女が遺した歌声が、新進気鋭の音楽家:ティーイベ、元新日本フィルハーモニー交響楽団の首席チェロ奏者:土田英順による共演でよみがえります。
4. 氷点 作曲:玉置浩二|演奏:チープ広石 |
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北海道出身のロックバンド、安全地帯のメインヴォーカルだった玉置浩二が作曲した隠れた名曲を、再びチープ広石が情感豊かなサクスフォンの音色を極寒の知床の流氷に捧げます。長い冬の訪れと春を待つということが、いかに生命に対して深い意味を与えるかを想起させてくれます。
写真家:後藤昌美
北海道枝幸町生まれ。1978年・商業写真家としてスタート。1984年にフリーとなり、89年からサハリン・北方四島・カムチャッカの撮影を始める。最近では、知床を中心に撮影活動をおこない多くの写真集を出版、高い評価を得ている。